いのりのもり祈りの杜仮称

祝詞・白幡義篤『諸神拝詞記正訓』(1890年)

祭(まつる)祖神(おやかみ)告言(のりごと)(1890年刊本(ねんかんぽん))

遠い祖先、代々の祖先、親族の御霊に向かい、家と身の守り、家の繁栄、祭りを受け継いでいくことを願う詞です。1890年刊本に収められた、家の祖霊へ向ける歴史的な文例です。

遠都御祖(とほつみおや)の御霊(みたま)、代々(よよ)の祖等(おやたち)、親族(うからやから)の御霊(みたま)、総て(すべて)此(この)御霊屋(みたまや)に鎮座坐す(しづまります)御霊等(みたまたち)の御前(みまへ)を慎み(つつしみ)敬ひ(ゐやまひ)、

家(いへ)にも身(み)にも枉事(まがごと)有らせず(あらせず)、夜(よ)の守(まもり)日(ひ)の護(まもり)に守幸へ(まもりさきはへ)賜ひ(たまひ)、

弥孫(いやひこ)の継続(つぎつぎ)、家門(いへかど)高く(たかく)広く(ひろく)、如茂弥木栄(いかしやくはえのごとく)令立栄(たちさかえしめ)給ひ(たまひ)、

息内(いのち)長く(ながく)、御祭(みまつり)善く(よく)仕奉らしめ(つかへまつらしめ)給ひ(たまひ)、

邪意穢心(あしきこころきたなきこころ)不令在(あらしめず)、家業(いへのなり)令勉勤(つとめしめ)給ひ(たまひ)、

禍神(まがつかみ)の枉事(まがごと)不令在(あらしめず)幸へ(さきはへ)給へ(たまへ)と、

乞祈奉る(こひのみまつる)事(こと)の由(よし)を平く(たひらけく)安く(やすらけく)聞食し(きこしめし)給へ(たまへ)と、

畏み畏み(かしこみかしこみ)も拝奉る(をがみまつる)。

底本:国立国会図書館デジタルコレクション・保護期間満了(PDM)。古典本文を独自に組版。

出典・参考資料