いのりのもり祈りの杜仮称

教え・伝教大師最澄『願文』の抄出(天台宗のお勤め)

願文(抄)がんもん

伝教大師最澄が比叡山に入ったときに記したと伝えられる『願文』の一部です。

伝教大師(でんぎょうだいし)願文(がんもん)にのたまわく、悠悠(ゆうゆう)たる三界(さんがい)は、純(もっぱ)ら苦(く)にして安(やす)きことなく、擾々(にょうじょう)たる四生(ししょう)は、唯(た)だ患(うれ)いにして楽(たの)しからず。

生(い)ける時(とき)善(ぜん)を作(な)さずんば、死(し)する日(ひ)獄(ごく)の薪(たきぎ)と成(な)らん。

得(え)難(がた)くして移(うつ)り易(やす)きは、其(そ)れ人身(にんしん)なり。

発(おこ)し難(がた)くして忘(わす)れ易(やす)きは、斯(こ)れ善心(ぜんしん)なり。

因(いん)無(な)くして果(か)を得(う)るは、是(こ)の処(ことわり)有(あ)ること無(な)く、善(ぜん)無(な)くして苦(く)を免(まぬが)るるは、是(こ)の処(ことわり)有(あ)ること無(な)し。

願(ねが)わくは、四弘誓願(しぐせいがん)に引導(いんどう)せられて、周(あまね)く法(ほう)界(かい)に旋(めぐ)らし、遍(あまね)く六道(ろくどう)に入(い)り、仏国土(ぶっこくど)を浄(きよ)め衆生(しゅじょう)を成就(じょうじゅ)し、未来際(みらいざい)を尽(つ)くすまで恒(つね)に仏事(ぶつじ)を作(な)さんことを。

古典・伝統的本文と、出典の紙面・公式画像の読みを独自に組版しています。現代の解説・紙面画像・音声は転載していません。現代語訳はこの杜の訳です。

ゆかりの神仏

出典・参考資料