いのりのもり祈りの杜仮称

ダンマパダ「安楽の章」

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関西パーリ語実習会 日本語訳

日本語訳の本文

安楽の章

SC 197 極めて安楽に、まさに、〔わたしたちは〕生きる⸺怨みある者たちのなかにいながら、怨みなき者たちとして。〔わたしたちは〕住む⸺怨みある人間たちのなかにいながら、怨みなき者たちとして。

SC 198 極めて安楽に、まさに、〔わたしたちは〕生きる⸺病いある者たちのなかにいながら、病いなき者たちとして。〔わたしたちは〕住む⸺病いある人間たちのなかにいながら、病いなき者たちとして。

SC 199 極めて安楽に、まさに、〔わたしたちは〕生きる⸺焦りある者たちのなかにいながら、焦りなき者たちとして。〔わたしたちは〕住む⸺焦りある人間たちのなかにいながら、焦りなき者たちとして。

SC 200 極めて安楽に、まさに、〔わたしたちは〕生きる⸺すなわち、わたしたちには、何も存在しない(無一物である)。〔わたしたちは〕喜悦を食物とする者たちとして〔世に〕有るのだ⸺あたかも、光音天〔の神々〕たちのように。

SC 201 勝者は、怨恨を生み、敗者は、苦痛のうちに臥す。勝敗を捨棄して、寂静となった者は、安楽のうちに臥す。

SC 202 貪欲( 貪 )に等しい火は、存在しない。憤怒( 瞋 )に等しい〔悪しき〕賽の目(罪悪)は、存在しない。〔五つの心身を構成する〕範疇( 蘊 )に等しい苦痛は、存在しない。寂静〔の境処〕の他に安楽は、存在しない。

SC 203 飢え(日々空腹になること)は、最高の病である。諸々の〔迷いの生存を〕形成する働き( 行 :生の輪廻を施設し造作する働き)は、最高の苦痛である。このことを事実のとおりに知って、涅槃は、最高の安楽である。

SC 204 無病は、最高の利得である。知足は、最高の財産である。信頼は、最高の親族である。涅槃は、最高の安楽である。

SC 205 遠離の味わいを飲み干して、さらに、寂止の味わいを〔飲み干して〕、懊悩なく悪なき者と成る⸺法(真理)の喜悦の味わいを飲み干しながら。

SC 206 聖者たちと会見あることは、善きことである。〔彼らと〕共に住むのは、常に、安楽である。愚者たちと会見なくあることで、まさしく、常に、安楽の者として存するであろう。

SC 207 まさに、愚者と集いあつまり〔世を〕歩む者は、長時にわたり、憂い悲しむ。愚者たちと共に住むのは、朋友ならざる者(敵)と〔共に住む〕ように、一切時において、苦痛である。しかしながら、慧者は、親族たちの集いのように、共に住むのが安楽である。

SC 208 まさに、それゆえに⸺ かつまた、慧者としてあり、かつまた、智慧ある者としてあり、かつまた、多聞の者としてあり、忍耐強さを戒とし、〔善き〕掟ある、聖者と、そのような者である、正なる人士と、思慮深き者と、彼と親しくするべきである⸺星の道に、月が〔従い行く〕ように。

安楽の章が第十五となり、〔以上で〕終了となる。

この杜による要点

本文の下の「要点」は、パーリ語本文と対訳を参照し、この杜が自分の言葉でまとめたものです。訳文の引用ではなく、読み方の一つの手がかりとしてお読みください。語の解釈が複数ある箇所では、掲載訳と要点の読み方が異なることがあります。

対応する本文へ 怨む人々の中で怨みなく、安らかに生きる。怨む人々の中にあって、怨みなき者として暮らす。

対応する本文へ 病む人々の中で病まず、安らかに生きる。病む人々の中にあって、病なき者として暮らす。

対応する本文へ 焦る人々の中で焦らず、安らかに生きる。焦る人々の中にあって、焦りなき者として暮らす。

対応する本文へ 何も持たずに、安らかに生きる。光り輝く神々のように、喜びを糧として生きる。

対応する本文へ 勝った人は怨みを生み、負けた人は苦しみに伏す。勝ち負けを捨てて静まった人は、安らかに眠る。

対応する本文へ 貪りほどの火はなく、怒りほどの不運はなく、身心の構成要素ほどの苦しみはなく、静けさに勝る安らぎはない。

対応する本文へ 飢えは最大の病、迷いの生存を作る働きは最大の苦しみ。これをありのままに知るなら、涅槃が最高の安らぎである。

対応する本文へ 病のないことは最高の利得、足るを知ることは最高の財産、信頼は最高の親族、涅槃は最高の安らぎである。

対応する本文へ 離れて静まる味わいと真理の喜びを味わった人は、悩みなく悪のない人となる。

対応する本文へ 聖者に会うのは善いことで、ともに住むのは常に安らかである。愚かな人と会わずにいれば、いつも安らかでいられる。

対応する本文へ 愚かな人と連れ立つ人は長く嘆く。愚かな人と住むのは敵と住むように常に苦しく、賢い人と住むのは親族と集うように安らかである。

対応する本文へ だからこそ、賢く、智慧があり、学びが多く、よく耐え、掟を守る聖者、そのような立派な人と親しくする。月が星の道に従うように。

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収録した訳と出典

日本語訳:関西パーリ語実習会(2023年公開版)。公開元:SuttaCentral。全26章・423偈と、収録版の結び・摂頌を掲載。

訳文の文字・補足を保ち、ふりがなをこの杜が読書の補助として添えています。この杜による要点は、訳文と分けて掲載しています。

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