いのりのもり祈りの杜仮称

祝詞・草鹿砥宣隆撰・賀茂経春閲『祭文例』(1869年)

元日(がんじつ)(1869年刊本(ねんかんぽん))

新年の朝、御食・御酒を供え、国と人々の平穏を願う歴史的な元日の詞です。皇御孫命や官人への言及は、この1869年刊本の文脈を残したものです。

掛(かけ)まくも恐(かしこ)き吾大神(わがおほかみ)の大前(おほまへ)に、恐(かしこ)み恐(かしこ)みも白(まを)さく。

新(あらた)しき年(とし)の新(あらた)しき月(つき)の新(あらた)しき日(ひ)の、朝日(あさひ)の豊栄登(とよさかのぼり)に拝(をろが)みて仕奉(つかへまつ)る大御饌(おほみけ)・大御酒(おほみき)を、皇神(すめがみ)の御心(みこころ)に平(たひら)けく安(やすら)けく赤丹(あかに)の穂(ほ)に聞食(きこしめせ)と白(まを)す。

如此(かく)仕奉(つかへまつ)るに依(より)て、今(いま)も往前(ゆくさき)も皇御孫命(すめみまのみこと)の御世(みよ)を手長(たなが)の大御世(おほみよ)と、湯津石村(ゆついはむら)の如(ごと)く伊波比依佐期奉(いはひよさしまつ)り、茂御世(いかしみよ)の足御世(たらしみよ)に福奉(さきはへまつ)り仕奉(つかへまつ)る、親王(みこたち)・諸王(おほきみたち)・諸臣(まへつぎみたち)・百官人等(もものつかさのひとたち)を、弥高(いやたか)に弥広(いやひろ)に伊加射八桑枝(いかしやぐはえ)の如(ごと)く令立栄給(たちさかえしめたま)ひ、

天下泰平(あめのしたたひらか)に、公民等(おほみたから)を守(まもり)給(たま)ひ恵(めぐみ)給(たま)へと、恐(かしこ)み恐(かしこ)みも称辞竟奉(たたへごとをへまつ)らくと白(まを)す。

1869年刊本:名古屋大学附属図書館・国文学研究資料館、PDM。古典の文字のみを独自に組版。

出典・参考資料