いのりのもり祈りの杜仮称

祝詞・1911年刊・原本の読み

稲荷大明神祓いなりだいみやうじんのはらひ

1911年刊『神道太祓大全:神拝祝詞』から。原本の万葉仮名の助詞・送り仮名を読み下し、句読点と段落を補っています。歴史的仮名遣いと、この版の字句を残しています。

高天原(たかまがはら)に神留座(かみとゞまりましま)す皇親(すめむつ)、神漏岐(かみろぎ)神漏冊(かみろみ)の命(みこと)を以(もつ)て、豊葦原(とよあしはら)の瑞穂(みづほ)の国(くに)、五穀(いつくさ)の種津物(たなつもの)、神霊(みたま)飯成(いなり)五社大明神(ごしやだいみやうじん)へ鎮座(しづまりま)す稲蒼魂命(うかのみたまのみこと)、大己貴命(おほなむちのみこと)、太田命(おほたのみこと)、大宮姫命(おほみやひめのみこと)、保食命(うけもちのみこと)、五柱(いつはしら)の大恩神(おほんかみ)。

天(あめ)より五穀(いつくさ)の元祖(みおや)にして、普(あまね)く種(たね)を降(くだ)し、千代万代(ちよよろづよ)まで秋(あき)の垂穂(たれほ)八握(やつか)に莫々(しなひ)、上(かみ)は帝(みかど)を始(はじめ)奉(たてまつ)り、顕主(うつし)蒼生(あをひとくさ)を養之(ひたし)、心(こゝろ)の儘(まゝ)に潔(いさぎよ)く生(うみ)の子(こ)の八十続(やそつゞき)まで生成(うみなし)賜(たま)ふと祓(はらひ)申奉(まうしたてまつ)り、敬(ゐやま)へば、立春(たつはる)の秋風(あきかぜ)、通気自在(つうきじざい)の徳(とく)、明安正家(あかやすせいか)の住(すみ)に、能風秋(よきかぜあき)の神道(かみみち)に奉出(いでたてまつ)り。

光皆稲里(ひかりみないなり)五社大明神(ごしやだいみやうじん)の徳(とく)なりと恐美恐美(おそれみおそれみ)申(まう)す。

世(せ)は十穀(とくさ)の種津物(たなつもの)、五穀成就(ごこくじやうじゆ)不致(せず)といふ事(こと)なし。祈(いのる)処願処(ところねがふところ)、守(まもり)幸(さいはひ)給(たま)ひ。無上霊宝(うへなきみたま)神道加持(しんだうかぢ)。

底本:国立国会図書館デジタルコレクション、保護期間満了(PDM)。現代刊の『神道大祓全集』とは別の資料です。

ゆかりの神仏

出典・参考資料