いのりのもり祈りの杜仮称

祝詞・岡吉胤編『祝詞全書:試験科目』(1897年)

井神祭(ゐのかみのまつり)(1897年刊本(ねんかんぽん))

井神祭の歴史的な文例です。1897年刊本の詞章全文を、読みやすい表記とふりがなで掲載します。原本の差し替え欄や、祭りを行う場面を述べる言葉は残しています。

此処(このところ)を宇須波岐(うすはき)坐(ま)す、掛巻(かけまく)も畏(かしこ)き水波能売神(みつはのめのかみ)・御井神(みゐのかみ)・忍雲根神(おしくもねのかみ)の大前(おほまへ)に、恐(かしこ)み恐(かしこ)みも白(まを)さく。

此(こ)の生井(いくゐ)の水(みづ)を広(ひろ)く厚(あつ)く守(まも)り給(たま)ひて、朝(あした)に夕(ゆふべ)に間(ま)なく時(とき)なく汲挙(くみあぐ)る天津水(あまつみづ)を、天(あめ)の忍石(おしいは)の長井水(ながゐみづ)と受(う)けしめ給(たま)へる、厳(いつ)の御霊(みたま)をうづみかしこみて、

奉(たてまつ)る幣帛(みてぐら)は、御酒(みき)・御饌(みけ)に、鮮(あざらけ)なる海物(うみつもの)、時(とき)の菓(このみ)を取添(とりそ)へて仕奉(つかへまつ)らくを、平(たひら)けく安(やすら)けく聞食(きこしめ)して、

千代万代(ちよよろづよ)もにごる事(こと)なく、涸(か)る時(とき)なく、和(にぎ)き水(みづ)の甘(うま)き水(みづ)の清(きよ)き水(みづ)を、弥多(いやさは)に弥広(いやひろ)に授(さづ)け給(たま)ひ与(あた)へ給(たま)ひて、

此(こ)の家(いへ)の内外(うちと)より起(おこ)る罪穢(つみけがれ)を祓(はらへ)給(たま)ひ清(きよめ)給(たま)ひて、親族(うからやから)は喪(も)なく事(こと)なく息長(いきなが)く、堅石(かきは)に常石(ときは)に仕奉(つかへまつ)らしめ給(たま)へと、畏(かしこ)み畏(かしこ)みも白(まを)す。

1897年刊本:国立国会図書館・保護期間満了(PDM)。古典の文字のみを独自に組版。

ゆかりの神仏

出典・参考資料