いのりのもり祈りの杜仮称

祝詞・白幡義篤『諸神拝詞記正訓』(1890年)

竈神(かまどのかみ)祭(まつる)祝詞(のりと)(1890年刊本(ねんかんぽん))

火産霊神・奥都比古神・奥都比売神に日々の恵みへの感謝を述べ、家の平穏と火災のない暮らしを願う詞です。1890年刊『諸神拝詞記正訓』の文例で、掲載中の『拝竈神詞』(1897年)とは別の本文です。

掛巻(かけまく)も畏き(かしこき)、火産霊神(ほむすびのかみ)、奥都比古神(おきつひこのかみ)、奥都比売神(おきつひめのかみ)の御前(みまへ)に、恐み恐み(かしこみかしこみ)も白さく(まをさく)。

一日(ひとひ)も落ちず(おちず)欠くる(かくる)事(こと)無く(なく)、

大神等(おほかみたち)の高貴き(たかきたふとき)霊(みたまのふゆ)を被る(かがふる)事(こと)を、尊み(たふとみ)畏み(かしこみ)。

今日(けふ)の生日(いくひ)の足日(たるひ)に、礼代(ゐやしろ)の幣(みてぐら)を捧奉り(ささげまつり)て、

称辞(たたへごと)おへ奉る(まつる)事(こと)を、平く(たひらけく)安く(やすけく)聞食し(きこしめし)て、家内(やぬち)安全(おだひ)に、

凶悪(まが)無く(なく)事無く(ことなく)、過犯す(あやまちおかす)事(こと)の在む(あらむ)をば、

神直日(かんなほび)大直日(おほなほび)に、見直し(みなほし)聞直し(ききなほし)坐して(まして)、

可畏く(かしこく)も火(ひ)の災(わざはひ)不令有(あらせず)、

夜(よ)の守(まもり)日(ひ)の護(まもり)に守幸へ(まもりさきはへ)賜へ(たまへ)と、恐み恐み(かしこみかしこみ)も白す(まをす)。

底本:国立国会図書館デジタルコレクション・保護期間満了(PDM)。古典本文を独自に組版。

ゆかりの神仏

出典・参考資料