いのりのもり祈りの杜仮称

古事記・下巻(人の世へ続く物語)・第22話/22

名を明かす二人の王

歌に託された、隠してきた名。

本文をもとにした、あらすじ

父の市辺之忍歯王(いちのべのおしはのみこ)が殺された後、意祁王(おけのみこ)と袁祁王(をけのみこ)の兄弟は身を隠し、播磨で馬や牛の世話をして暮らします。宴の席で舞うよう求められると、弟は歌に自分たちの出自を織り込みます。それを聞いた小楯(おだて)は驚き、二人を王の子として迎えます。

後に兄弟は王位を譲り合い、名を明かした弟の功を兄が認めたため、弟が先に即位します。顕宗天皇となった弟は父の遺骨を探し、居場所を覚えていた老女を厚く遇します。父の仇の陵を壊そうとする場面では、兄が壊し方を抑えるよう働きかけます。

『古事記』には、このような歌、記憶、恨みと抑制の物語も収められています。その後は王の系譜や宮・陵の記録を重ね、推古天皇の段で三巻を結びます。ここまでの二十二話は、長い本文の中から選んだ道案内です。

読み合わせの手がかり

この読書案内では全ての天皇記、系譜、歌謡を収録していません。各話の出典から、前後を含む本文を読むことができます。

この話の出典

以下の本文の該当箇所をもとに、筋を要約しています。前後の記述は、出典でお読みいただけます。