いのりのもり祈りの杜仮称

神話に伝わる歌

奥つ鳥(おきつとり)

火遠理命(ほおりのみこと)

『古事記』で火遠理命が豊玉毘売に返す歌

奥(おき)つ鳥(とり)

鴨著(かもど)く島(しま)に

我(わ)が率寝(ゐね)し

妹(いも)は忘(わす)れじ

世(よ)の尽(ことごと)に

やさしい意味(歌意)

沖の鳥である鴨が寄りつく島で、ともに寝た愛しいあなたを、私はいつまでも忘れまい。

この歌の背景

豊玉毘売からの「赤玉は」の歌に対して、火遠理命が返した歌です。『古事記』は贈る歌と返す歌を続けて載せ、海と陸に離れた二神の思いを伝えています。

「妹」はここでは愛しい妻。「率寝」は連れ添って寝ること。「世の尽に」はいつまでもという思いを表します。

歌意・解説は、出典をもとに当サイトでまとめたものです。

二神が交わした歌

古事記の物語も読む

関わりのある神様

  • 豊玉毘売とよたまびめ

    火遠理命からこの返歌を受ける神様。豊玉毘売が詠んだ歌ではありません。

  • 火遠理命ほおりのみこと

    豊玉毘売を忘れない思いを、この返歌に託す神様。『古事記』で歌の作者として語られます。

この歌の出典と、表記

作者・語り手
火遠理命
典拠
『古事記』上巻「豊玉毘売の命」(武田祐吉校訂の歌謡番号九)
掲載範囲
一首全文

表記と読み

青空文庫の武田祐吉校訂本文をもとに、奥・寝・尽の字体と句切りを整えました。「ゐね」は「いね」と読みます。國學院大學の紹介では冒頭を「沖つ鳥」と表記しています。

古典・伝統歌の本文を掲載しています。現代の翻訳・解説、資料の画像・音声は転載していません。

この歌の出典