いのりのもり祈りの杜仮称

スッタニパータ「チュンダの経」

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関西パーリ語実習会 日本語訳

日本語訳の本文

1.5. チュンダの経

偈 83かくのごとく、鍛冶屋の子のチュンダが〔尋ねた〕「〔わたしは〕尋ねます⸺多大なる智慧ある牟尼(ブッダ)に、法(真理)の主たる渇愛を離れた覚者に、最上の二足者たる方に、馭者たちのなかの最も優れた方に。世において、どれだけの沙門(修行者)たちがいるのですか。どうか、それを説いてください」〔と〕。(1)

偈 84かくのごとく、世尊は〔答えた〕「チュンダよ、四者の沙門たちがいます。第五の者は存在しません。彼らのことを、じかに〔問いを〕尋ねられた者として、あなたに明らかにしましょう。〔第一の沙門は〕道の勝利者です。そして、〔第二の沙門は〕道の説示者です。そして、〔第三の沙門は〕道に生きる者です。さらに、すなわち、〔第四の沙門として〕道を汚す者がいます」〔と〕。(2)

偈 85かくのごとく、鍛冶屋の子のチュンダが〔尋ねた〕「覚者たちは、誰のことを、道の勝利者と説くのですか。道の告知者(道の説示者)は、どのように、無比なる者と成るのですか。〔問いを〕尋ねられた者として、道に生きる〔その沙門のことを〕、わたしに説いてください。さらに、道を汚す者のことを、わたしに明らかにしてください」〔と〕。(3)

偈 86〔世尊は答えた〕「彼が、懐疑を超え、矢を抜き、涅槃〔の境処〕に喜びある、貪求なき者であるなら、天を含む世の導き手である、そのような者を、覚者たちは、道の勝利者と説きます。(4)

偈 87彼が、この〔世において〕、最高のものを『最高のものである』と知って、まさしく、この〔世において〕、法(真理)を告知し区分するなら、彼のことを、疑いを断ち〔心に〕動揺なき牟尼(沈黙の聖者)を、比丘たちのなかの第二の者である、道の説示者と言います。(5)

偈 88彼が、見事に説示された法(教え)の境処たる〔聖なる〕道に生きる、自制と気づきの者であるなら、諸々の罪過なき境処に〔常に〕慣れ親しんでいる者であるなら、比丘たちのなかの第三の者である、道に生きる者と言います。(6)

偈 89善き掟の者(出家者)たちの覆いを作り為して(善人を装い)、傲岸で、尊大で、家を汚す者⸺幻術師(偽善者)で、自制なく、籾殻〔のような者〕⸺〔いかにも〕それらしい形態で〔道を〕歩んでいる者⸺彼は、道を汚す者です。(7)

偈 90そして、すなわち、聞があり智慧を有する在家の聖なる弟子が、これらの者たちのことを理解したなら、『〔比丘たちの〕全てが、〔道を汚す〕このような者たちにあらず』と知って、かくのごとく見て、彼の信は退失せず、まさに、どうして、汚れた者と汚れなき者を、清浄の者と清浄ならざる者を、等しき者と為すというのでしょう(混同せず明確に区別する)」〔と〕。ということで⸺(8)

チュンダの経が第五となり、〔以上で〕終了となる。

この杜による要点

本文の下の「要点」は、パーリ語本文と対訳を参照し、この杜が自分の言葉でまとめたものです。訳文の引用ではなく、読み方の一つの手がかりとしてお読みください。語の解釈が複数ある箇所では、掲載訳と要点の読み方が異なることがあります。

対応する本文へ 鍛冶屋の子チュンダが尋ねた。渇愛を離れ、真理の主である大いなる智慧の覚者よ、世にはどれだけの修行者がいるのか、説いてください、と。

対応する本文へ ブッダは答えた。修行者は四種で、五番目はない。道に勝った者、道を説く者、道に生きる者、そして道を汚す者である、と。

対応する本文へ チュンダが尋ねた。覚者は誰を道に勝った者と呼ぶのか。道を説く者はどうして比類ない者となるのか。道に生きる者と道を汚す者についても説いてください、と。

対応する本文へ 疑いを越え、矢を抜き、涅槃を喜び、貪りがなく、神々を含む世を導く人を、覚者は道に勝った者と呼ぶ。

対応する本文へ この世で最高のものを最高と知り、真理を告げて説き分ける、疑いを断ち動揺のない聖者を、二番目の修行者、道を説く者と言う。

対応する本文へ よく説かれた教えの道に生き、自制と気づきがあり、非難のない境地に親しむ人を、三番目の修行者、道に生きる者と言う。

対応する本文へ 善人を装い、傲慢で尊大で、家を汚し、偽りに満ち、自制がなく、中身のない籾殻のように、それらしい姿で歩く人が、道を汚す者である。

対応する本文へ 学びと智慧のある在家の弟子は、この四種を理解し、すべての修行者がそうではないと知って、信を失わない。汚れた人と清らかな人を同じに扱うことはない。

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収録した訳と出典

日本語訳:関西パーリ語実習会(2023年公開版)。公開元:SuttaCentral。全5章・70経と序・結び、巻末の21詩を収録版の73単位で掲載。

訳文の文字・補足を保ち、ふりがなをこの杜が読書の補助として添えています。この杜による要点は、訳文と分けて掲載しています。

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