スッタニパータ「ポーサーラ学徒の問い」
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日本語訳の本文
5.15. ポーサーラ学徒の問い
vns1118偈 1112かくのごとく、尊者ポーサーラが〔尋ねた〕「〔心に〕動揺なく、〔一切の〕疑念を断ち、過去を〔過去として、あるがままに〕指し示す、〔まさに〕その、一切の法(事象)の彼岸に至る方に、問い尋ねることを義(目的)として、〔わたしは〕やってまいりました。(1)
vns1119偈 1113実体を離れた形態の表象ある者(形態の表象を超越した者)の、一切の身体を捨棄する者の、『かつまた、内も、かつまた、外も、何であれ、存在しない』と〔あるがままに〕見ている者の⸺〔彼の〕知恵を、釈迦〔族〕の方よ、〔わたしは〕尋ねます。そのような種類の者は、どのように導かれるのですか」〔と〕。(2)
vns1120偈 1114かくのごとく、世尊は〔答えた〕「ポーサーラよ、一切の識知〔作用〕の止住(固着・停滞)を証知している如来は、この止住している〔識知作用〕を〔あるがままに〕知ります。解脱したことを〔知り〕、その行き着く所を〔知ります〕。(3)
vns1121偈 1115無所有〔の境地〕の発生を知って、『愉悦は、〔人を〕束縛するものである』と〔知ります〕。このように、このことを証知して、そののち、そこにおいて、〔あるがままの無常を〕観察します。〔梵行の〕完成者にして〔真の〕婆羅門たる彼には、この真実の知恵があります」〔と〕。ということで⸺(4)
ポーサーラ学徒の問いが第十四となり、〔以上で〕終了となる。
この杜による要点
本文の下の「要点」は、パーリ語本文と対訳を参照し、この杜が自分の言葉でまとめたものです。訳文の引用ではなく、読み方の一つの手がかりとしてお読みください。語の解釈が複数ある箇所では、掲載訳と要点の読み方が異なることがあります。
対応する本文へ 尊者ポーサーラが言った。動揺なく、疑いを断ち、過去をありのままに示す、あらゆる事象の彼岸に至った方に尋ねに来ました。
対応する本文へ 形あるものの表象を超え、あらゆる身体を捨て、「内にも外にも何も存在しない」と見ている人の知恵について尋ねます。釈迦族の方よ、そのような人はどのように導かれるのですか、と。
対応する本文へ 世尊は答える。如来はあらゆる識のとどまる境地を知り、そこに留まる人と、その解放や、その境地を目標とするあり方を知っている、と。
対応する本文へ 無所有の境地が生じる条件と、そこへの喜びも束縛だということを知り、よく観察する。清らかな行いを完成した真のバラモンには、その確かな知恵がある。
収録した訳と出典
日本語訳:関西パーリ語実習会(2023年公開版)。公開元:SuttaCentral。全5章・70経と序・結び、巻末の21詩を収録版の73単位で掲載。
訳文の文字・補足を保ち、ふりがなをこの杜が読書の補助として添えています。この杜による要点は、訳文と分けて掲載しています。