古事記・上巻(神々の時代)・第12話/22
花と岩、二人の姉妹
木花之佐久夜毘売と石長比売。
本文をもとにした、あらすじ
邇邇芸命は笠紗の岬で、大山津見神の娘、木花之佐久夜毘売に出会います。父神は姉の石長比売も添えて送り出しますが、邇邇芸命は姉を返し、妹だけを妻として迎えます。
大山津見神は、石長比売には岩のように長く変わらない命を、木花之佐久夜毘売には花が咲くような繁栄を願っていたと伝えます。姉を返したため、天つ神の御子の寿命は花のように限りあるものになった、と物語は語ります。
後に木花之佐久夜毘売が身ごもると、邇邇芸命は一夜で宿った子を疑います。彼女は子の父を証し立てようと、閉じた産屋に火をつけ、その中で火照命・火須勢理命・火遠理命を生みます。次の海幸山幸の物語へ続く三兄弟です。
読み合わせの手がかり
父の大山津見神が、石と花に託した願いを語るところが、この段の大切な場面です。木花之佐久夜毘売には、神阿多都比売という別名も記されています。
『日本書紀』と読み比べる
関わりのある神様
この話に関係する、掲載済みのお参り先です。古典と後世の信仰の違いは、それぞれの紹介に記しています。
この話の出典
以下の本文の該当箇所をもとに、筋を要約しています。前後の記述は、出典でお読みいただけます。
- 青空文庫(武田祐吉注釈校訂)「『校註 古事記』木の花の佐久夜毘売」(2026-10-15 確認)