日本書紀・神代下(天と地をつなぐ)・第15話/17
失った釣針と、海の宮
海幸・山幸、豊玉姫の姿
本文
巻第二・第十段
山の幸を得る弟の火火出見尊は、兄の釣針を借りて失くします。兄に返すよう迫られ、海辺で悩む弟を塩土老翁が海の宮へ導きます。海神が魚を集めて探すと、鯛の口から針が見つかりました。
弟は海神の娘・豊玉姫と結ばれ、三年を過ごします。帰郷に際して、海神は潮を満たし、引かせる玉を授けます。弟はこの力で兄を従わせます。その後、出産のため浜へ来た豊玉姫は、姿を見ないでほしいと頼みますが、夫はのぞいてしまいます。
本文は、出産中の豊玉姫が龍になったと記します。恥じた姫は海の道を閉じて帰り、海と陸の隔たりが語られます。
一書
巻第二・第十段 一書第一
こちらでは、豊玉姫が八尋の大きな鰐に変わると記されます。本文の龍と、この一書の鰐は、別々の表現として読めます。
『古事記』と読み比べる
『古事記』も豊玉毘売の姿を八尋和邇と記します。『日本書紀』本文の龍だけを、全ての伝承に共通する姿とはしていません。
関わりのある神様
この話に関わる、掲載済みのお参り先です。書物ごとの神名の表記と、現在の紹介名には違いがあります。
この話の出典
漢文原文の該当箇所から独自に要約しました。リンク先は各巻の全文です。
- 『日本書紀』原文(Wikisource翻刻)「巻第二・第十段 本文」(2026-10-15 確認)
- 『日本書紀』原文(Wikisource翻刻)「巻第二・第十段 一書第一」(2026-10-15 確認)