日本書紀の物語(あらすじ)
天地の始まりから、伊勢の物語まで。神代巻を中心とする17話を、本文と一書を分けてたどります。
「一書」とともに読む
『日本書紀』は720年、舎人親王らによってまとめられた全三十巻の史書です。巻第一・第二に神代の物語を収め、神武天皇から持統天皇の時代までを記します。
神代巻には、物語の筋となる「本文」に加え、「一書に曰く」として異なる伝承が並びます。ここでの「本文」は物語の置かれ方を示す呼び方で、信仰の正しさに順位をつけるものではありません。
ここでは原文をもとに、主な場面を独自のあらすじにしました。『古事記』との違いは各話の末尾に添えています。神話や伝承は書物の語りとして紹介し、後世の寺社の由緒とは出典を分けています。
神代上 天地と神々の誕生11話
巻第一。国の始まり、天の岩戸、出雲の神々。本文の流れと、一書に残る別の語りをたずねます。
- 天地が分かれ、神々が現れる国常立尊から始まる本文と、高天原の別伝
- 矛のしずくから、島々へ伊弉諾尊と伊弉冉尊の国生み
- 日と月は、どのように生まれたか両親から生まれる日神・月神と、鏡による別伝
- 黄泉の境で、菊理媛が告げたこと短い一節に残る、菊理媛神の名
- 水で身を清め、神々が生まれる住吉の神々、海の神々、そして日・月・素戔嗚尊
- 保食神と、日と月の別れ食物の誕生を伝える一書
- 剣と玉による、誓約宗像の三女神と、五柱の男神
- 岩戸の前に集まる神々光を迎える祈りと、二つの語り
- 八岐大蛇と、尾の中の剣素戔嗚尊と奇稲田姫、出雲の物語
- 五十猛神と、青い山々木の種を広める二つの一書
- 二柱で国を整え、三輪へ大己貴神・少彦名命と、幸魂・奇魂
神代下 天と地をつなぐ4話
巻第二。国譲り、天孫降臨、海の宮へ。語り手や登場する神様の違いに目を向けます。
- 経津主神と武甕槌神の国譲り国を治めること、神事を治めること
- 天孫降臨と、道を迎える神高皇産霊尊、天照大神、猿田大神の伝承
- 花の命と、岩の命木花開耶姫と磐長姫
- 失った釣針と、海の宮海幸・山幸、豊玉姫の姿
天皇紀 人の世の祭りへ2話
巻第三・第六から。神武の旅と、倭姫命による天照大神の奉斎を紹介します。
- 熊野の剣、八咫烏、金色の鵄神武の旅に語られる神々の助け
- 倭姫命、五十鈴川のほとりへ天照大神を祭る場所を求める旅
掲載範囲は神代巻の主な場面と、巻第三・第六から選んだ二話です。全三十巻の全訳や、全ての一書・異本を網羅するものではありません。神代巻の「段」と一書の番号は、該当箇所を探すための区分です。
出典・参考資料
- 國學院大學「「おはらいの文化史」展示資料・日本書紀 巻一」(2026-10-15 確認)
- 國學院大學「時代に応じて読み、書き継がれた古典」(2026-10-15 確認)