古事記・上巻(神々の時代)・第3話/22
黄泉の国と、別れの坂
会いたいという思いの先に。
本文をもとにした、あらすじ
伊耶那岐神は伊耶那美神の死を悲しみ、火之迦具土神を斬ります。剣に付いた血や火神の身体から、さらに神々が生まれます。その後、伊耶那美神にもう一度会おうと、黄泉の国へ向かいます。
伊耶那美神は、戻れるか相談するあいだ自分を見ないよう伝えます。しかし待ちきれなくなった伊耶那岐神は、火を灯してその姿を見てしまいます。恐れて逃げる伊耶那岐神を黄泉の者たちが追い、黄泉比良坂では桃の実が追手を退けます。
最後には伊耶那美神自身が追ってきます。伊耶那岐神は大きな岩で坂を塞ぎ、岩を隔てて二神は別れの言葉を交わします。一日に千人の命を奪うという言葉に、千五百の産屋を立てるという言葉が返され、生と死の隔たりが語られます。
読み合わせの手がかり
追手を退けた桃の実には、意富加牟豆美命という名が与えられます。黄泉比良坂を塞ぐ岩にも神の名が記され、身近なものが神として語られる場面になっています。
『日本書紀』と読み比べる
関わりのある神様
この話に関係する、掲載済みのお参り先です。古典と後世の信仰の違いは、それぞれの紹介に記しています。
この話の出典
以下の本文の該当箇所をもとに、筋を要約しています。前後の記述は、出典でお読みいただけます。
- 青空文庫(武田祐吉注釈校訂)「『校註 古事記』黄泉の国」(2026-10-15 確認)